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【必見】前歯のインプラントができない7つの理由 | メリットや注意点、できない場合の代替方法も解説
このような悩みを抱えている人は多くいます。実際、前歯のインプラントはできないケースがあります。治療を考えた際は、まず自分ができるかどうかを知っておくと良いでしょう。
本記事では、「前歯のインプラントができない理由」を紹介しています。前歯のインプラントをするにあたって知っておきたい「メリット」や「注意点」も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
前歯のインプラントができない7つの理由
前歯のインプラントができないのには、以下の7つの理由が関係しています。まずは自分に当てはまっていないかどうかを確認してみましょう。
- 顎の骨や歯茎が薄い
- 審美性が損なわれる可能性がある
- 神経の位置が近い
- 虫歯や歯周病がある
- 18歳未満の未成年である
- 糖尿病や高血圧などの全身疾患がある
- 妊娠中である
顎の骨や歯茎が薄い
前歯の顎の骨や歯茎が薄いと、インプラントができない可能性があります。インプラントの土台が安定しないため、施術が難しいためです。
インプラントは骨にしっかり固定する必要があります。ですが、前歯部分は顎の骨や歯茎が薄い部位です。最悪の場合、インプラントが露出してしまうこともあります。
補強のための骨増大手術が必要になるケースもあるため、顎の骨や歯茎が薄い場合は簡単にインプラントができないと認識しておきましょう。
審美性が損なわれる可能性がある
前歯は、歯の中で特に目立つ部分です。矯正治療の表側矯正をしている方の歯を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。話していても、ワイヤー部分がどうしても目に入ってくるはずです。
インプラントも同じで、以下の場合において審美性が損なわれる可能性があります。
- 取付が不適切
- 周囲の歯と色が違う
- 歯茎が薄い
特に周囲の歯と明らかに色が違う場合、かなり目立ちます。周囲の歯の状態と照らし合わせて、できないと判断されるケースも出てくるでしょう。
神経の位置が近い
前歯は表面近くに神経があります。そのため、インプラントの埋入が神経に影響を与えるリスクが高くなります。神経に触れると、以下のような症状が発生することも。
- 麻痺
- 痛み
- しびれ
- 感覚の喪失
こうした事態を避けるために、できないといわれます。神経を傷つけないためには、骨を増やす処置が必要になるため、最新設備や医師の経験が問われるでしょう。
虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病がある場合、インプラントはできません。治療しないままインプラントを入れると、細菌感染を引き起こす可能性があるためです。
また、インプラントをした箇所が細菌に侵されると、痛みやインプラントの脱落といった症状が起こります。場合によっては再治療となることも。
そのため、虫歯や歯周病といった症状がある場合は、まず治療をしてお口を綺麗な状態にしてからインプラントとなります。
18歳未満の未成年である
年齢が18歳未満の場合も、前歯のインプラントができません。顎の骨がまだ成長途中であり、インプラントを埋入すると噛み合わせや歯並びなどに影響が出るためです。
一般的に、上顎の成長は12歳前後、下顎の成長は18歳前後で終わるとされています。前歯のインプラントをする際は、成人してからとした方が良いでしょう。
ただし骨の成長には個人差があるため、最終的には医師の判断になります。
糖尿病や高血圧などの全身疾患がある
糖尿病や高血圧などの全身疾患がある場合、以下のリスクによってインプラントができないとなるケースがあります。
- 傷が治りにくい
- 服用している薬が悪影響を及ぼす
このような場合、一時的に薬の服用を休んだり、体調管理を徹底したりといった方法でインプラントができる可能性があります。担当医と歯科医師の両方に相談して、インプラントができるかどうかを相談してみましょう。
妊娠中である
妊娠中も前歯のインプラントができません。お腹の赤ちゃんへの影響を防ぐためです。
インプラント治療では、麻酔や痛み止めなどを使います。ですが、場合によってはそうした薬が赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、妊娠中はインプラント治療を避け、産後に健康状態を確認してから検討するようにしましょう。
前歯のインプラントをする4つのメリット
前歯のインプラントができない理由は多くありますが、条件をクリアしてできるようになると、以下のメリットを得られます。
- 天然の歯に近い自然な見た目
- 他の歯を傷つけないで施術できる
- 噛む力が天然の歯に近い
- 寿命が長い
天然の歯に近い自然な見た目
前歯のインプラントは、天然の歯に非常に近い自然な見た目を得られます。周囲の歯と同じ色や形に調整できるため、違和感がほとんどありません。
特に前歯は目立つ部分です。上顎前突(出っ歯)の人をイメージするとわかりやすいでしょう。不自然な見た目だと、会話や食事の際に気になってしまうものです。
しかし、インプラントなら入れ歯やブリッジよりも天然の歯に近い見た目になります。笑った時にも他の歯と区別がつきません。
審美面から見て、前歯のインプラントは非常にメリットの大きい治療方法です。
他の歯を傷つけないで施術できる
インプラントは、他の歯を傷つけずに施術できます。顎の骨にインプラント体を埋めて、人工の歯を装着するためです。
似ている治療として候補に挙がりやすいブリッジ治療や部分入れ歯の場合、両隣の歯を削る必要があります。ですが、健康な歯はなるべく傷つけたくないものなのも事実です。
インプラントでは両隣の健康な歯を保ちながら失った歯を補えます。他の歯にダメージを与えない点は、大きなメリットといえるでしょう。
噛む力が天然の歯に近い
インプラントは、噛む力が天然の歯に近いメリットもあります。食事をする際、違和感なくしっかりと噛めるようになるでしょう。
噛む力が天然歯に近いのは、顎の骨にインプラント体を埋め込むためです。土台がしっかりしているため、天然歯と同じ感覚になります。硬いものでも安心して噛めるでしょう。
天然歯を失って最も落胆してしまうのが普段の食事ですが、インプラントなら普段の食事を天然歯と同じように楽しめます。
寿命が長い
前歯のインプラントは寿命が長い点もメリットです。適切なケアをしていれば、10年以上使用できます。
例えば部分入れ歯の場合、寿命は約5年です。定期的に作り直さなくてはいけません。
ですが、インプラントはその構造上、長期的に安定した状態を保てます。定期的に歯医者へ通院してメンテナンスをし続ければ、長く使っていけるでしょう。
前歯をインプラントする際に注意したい5つのポイント
前歯をインプラントする際は、注意したいポイントがあります。特に以下の5つは要注意です。
- 対応できる歯科クリニックが少ない
- 歯がない期間は仮歯を入れる必要がある
- 治療期間が長くなりやすい
- 費用が高額になりやすい
- 喫煙を控える必要がある
対応できる歯科クリニックが少ない
前歯のインプラントは、高度な技術が必要になる施術です。そのため、そもそも前歯のインプラントができるクリニックは限られています。
先述したように前歯部分の顎の骨や歯茎が薄いのに加え、仕上がりの見た目を考慮しなければいけません。骨量が少ないため、再生医療となるとさらにクリニックが限られてきます。
こうした点から、前歯のインプラント治療を受けられる歯科クリニックは、数が少ない傾向にあるのです。
歯がない期間は仮歯を入れる必要がある
インプラントの治療中は、一時的に前歯がない状態になります。そのため、仮歯を入れて見た目を損なわないようにします。
ただし、インプラントの歯とは違う仕組みで作られているため、見た目が悪くなりやすい点がネックです。
人によっては見た目に影響を与えてしまう場合もあり、日常生活で不便や不安を感じる可能性がある点には注意しましょう。
治療期間が長くなりやすい
前歯のインプラント治療は、通常の歯の治療よりも時間がかかる可能性があります。歯根の代わりになるインプラント体を埋め込んだ後、定着するまで少なくとも2ヶ月~3ヶ月は必要です。
定着後は、人工歯と連結する装置を装着したり、人工歯と装着する手術をしたりすると、さらに時間がかかります。治療の中で骨の再生や仮歯の調整が必要になると、より長い治療期間が必要です。
最低でも3ヶ月~6ヶ月は見ておく必要があるでしょう。
費用が高額になりやすい
前歯のインプラント治療は、基本的に自費診療です。通常の治療と比べて、全額負担となるため高額になります。
使用するメーカーやクリニックによって多少の変動はあるものの、おおよそインプラント1本あたり30万~40万程度は見ておいた方が良いでしょう。
前歯インプラントは、審美性や精密な施術が必要になるため、他の歯に比べて費用がかかります。先天的な病気や事故のような一部の条件を除いて、高額になると考えておいた方が良いでしょう。
喫煙を控える必要がある
喫煙者限定にはなりますが、インプラントの治療中は喫煙を控えるようにしましょう。タバコに含まれる一酸化炭素やニコチンによって血流が悪くなるためです。治療期間が延びたり、インプラント体と顎の骨の結合が上手くいかなくなったりする可能性があります。
また、喫煙者は歯周病にもなりやすいともいわれています。インプラントは、インプラント歯周炎と呼ばれる歯周病を発症する可能性があるため、喫煙を控えるか禁煙に挑戦するようにしましょう。
前歯のインプラントができない場合の代替方法
前歯のインプラントができないとなった場合、以下の3つの代替方法があります。
- ブリッジ治療
- 入れ歯
- 矯正治療
ブリッジ治療
前歯のインプラントができない場合、ブリッジ治療が選択肢になります。ブリッジ治療とは、隣の健康な歯を支えにして、人工歯を装着する方法です。
顎の骨が不足している場合でも、インプラント治療のように自然な見た目になれるメリットがあります。入れ歯よりも見た目や噛み心地が良いため、比較的安全性が高い治療です。
ただし、隣の歯を大きく削る必要があるため、歯全体に与える影響が大きい治療でもあります。
入れ歯
インプラントが難しい場合、入れ歯も代替方法として有効です。インプラントやブリッジ治療と違い、初期費用が非常にお手頃な点が特徴になります。前歯だけはもちろん、全ての歯に適応できる治療です。
装着や修理も容易なため手軽に取り組めますが、固定されていないため外れやすいデメリットがあります。どうしてもインプラントができない場合、選択肢として検討してみると良いでしょう。
矯正治療
審美面で前歯のインプラント治療をしたい場合、矯正治療もオススメの代替手段です。前歯の位置を調整し、自然な噛み合わせや見た目を回復できます。治療期間は2年以上かかるものの、医療費控除も使えば費用を抑えつつ綺麗な歯並びになれます。
前歯を失っていても空いたスペースを調整すれば、他の歯を動かして隙間も埋めるのも可能です。近年は見えない矯正器具も人気なため、インプラントが難しい場合は矯正治療も検討してみましょう。
前歯のインプラントはできない人もいる治療
前歯のインプラントは、美しい笑顔を取り戻すための選択肢の1つです。ただし、必ずしも全ての方に適しているわけではありません。顎の骨や歯茎が薄いといった身体的な特徴や、妊娠中など特定の期間だけ難しいといった状態まで、様々です。まずは自分がどのような状態にあるのかを確認してから、治療を検討してみましょう。
また、技術的にも設備的にも前歯のインプラントができる歯科クリニックは限られています。治療期間も長くなりやすいため、治療に取り組む際は通いやすい場所を選んでくださいね。